ウィザードリィ外伝1プレイレポート   ヴァニラのウィズ日記 act.8


オーディンの瞳に導かれ、私達は決戦の舞台異次元迷宮地下1階にいた。
そして、広い迷宮の中、ワープゾーンなどを駆使して、私達は上り階段の前にいる。

そこから感じるとてつもないまでのプレッシャー・・・寒気がして震えが止まらない・・・。
だが・・・ここまで来るまで、私達は幾度となく死闘を演じてきた。

この地下一階の階段の前まで来るだけでもかなりの戦闘をこなしてきたのだ。

グレーターデーモンを筆頭とする悪魔たちの巣窟
ブレイズドラゴンやアイスドラゴン、ゴドルグバッシュといったドラゴン
エンハントスやハイマスター、タダトキ・タタール・レイバーロードといった外道に落ちた人間達

その他にもそれらを超えて私達を苦しめた魔物たち、強力な攻撃力と魔法・・・そして、防御と
一部の隙も無く、私を皆を苦しめる魔物たち・・・。

フラックスニーズホッカーレスバーグ・・・単体で出てくるのが唯一の救いだが、
フラックスの防御と豊富なHP、ニーズホッカーとレズバーグの凶悪すぎるブレスと魔法・・・。
仮に複数出てこられたら私達は、もはやなす術が無い・・・。

だが、それらをも凌ぎ、私達は今ここにいる・・・。諸悪の根源、ソークスの前に・・・。
一歩づつ、階段を踏みしめて、私たちがついた場所は小さな書斎だった。

そこに、アイラス女王陛下に瓜二つな姿があった・・・彼女こそ、女王の姉君ソークスに間違いない。
私達が口を開くよりも先に、ソークスが口を開く・・・。

貴方達がどう思おうとこの世界は、一度壊す必要がある。邪魔をしないように・・・」と・・・。
そういい残すと、彼女は霧の様に消え去っていった、その場に、大量の魔物たちを残し・・・。

グレーターデーモンとライカーガスという上級モンスターを辛くも凌いだ私達は、ソークスを探す為に
1階の部屋中を探し回った。そして・・・、大きな部屋の中央・・・青白く輝く魔方陣の中央に彼女はいた。

その声は彼女をそれとは確実に違う・・・まるで悪魔が宿ったかの如く、重々しい声が響いてきた
やはり、分かっては貰えないようですね・・・ならば、この場で私が始末しましょう!

その言葉が、私たちの最後の戦いの始まりだった。
ソークス・・・そして、グレーターデーモンと言った悪魔達・・・。
禍々しいほどの気を放ち、私達を完全に消し去ろうとする・・・しかし・・・!!

コルツとバコルツによる呪文の無力化、そして、核爆発魔法ティルトウェイトによる連撃と
レイ・アリス・グレイによるソークスへの集中攻撃!幾多の敵を打ち倒してきたその剣が、ソークスに
確実にダメージを与えていく・・・。そして、悪魔達を全滅させ、瀕死のソークスに与える最後の一撃・・・

レイの刃が確実にソークスの胸を貫き、世界の再生を願いし哀れな姫君は最後の時を迎えた・・・。
最後はまるでこうなる事を望むが如く、その刃を受け入れながら・・・。

終わった・・・私達は一斉に喚起の声を上げ、互いに喜び合う。
長い長い、数年にも及ぶ戦いは今、終わりを告げる・・・気のせいか周りの禍々しい気も無くなっていた。
そして、レイがとあるものを見つける・・・これは・・・剣・・・?

ソークスが持っていたと思われる一振りの剣・・・。せめて、これをアイリス女王に届けよう。
私達は最後の仕事をする為に、マロールで町へと帰っていった。

         謁見の間

ソークスの形見を受け取ったアイラス女王は長い沈黙の後、私たちにこう告げる

「貴方方の働きにより、このリルガミンに真の平穏が齎されました。まずは、お礼を言わせてください。
 ・・・そう、何となく分かっていました。この様な日が来るのを・・・
 姉は姉なりに理想を追い、爺はそれを止めようとしてあのような事をしたのでしょう。」

悲しみの表情で語る女王陛下・・・彼女は掛け買いの無いものを全て失ったのだ、無理も無い・・・。
しかし・・・

「私(わたくし)は大切な人達を、失いました。でも、掛け買いのない友を得ました。」

友・・・?
私は、その言葉の意味が分からなかった・・・私達は所詮冒険者、そうでしかないないのに・・・。
それに、結果的にだけど私達が女王陛下の大切な人達を死へと追いやったのに・・・。

しかし、アイラス女王は私たちに微笑みかける。
威厳に満ちたその表情は、タイロッサムを倒し謁見した時とはまるで違う。
自らの意思が宿りし、真の統治者として、私達の眼前にその姿を現していた。
彼女は、この度の事件で数多くのものを失いつつも、最も大事な物を手に入れたのだろう・・・。
少なくとも、私はそういう風な印象を受けた。

そして、私も大切な6人の友を手に入れた。
今まで共に戦ってきた、グレイ・レイ・アリス・クリス・アレク・・・。
そして、苦難の中に生き、強い意志を持ったアイラス・・・。

色んな事があった・・・死ぬ思いもしたし、嫌な事も星の数ほど体験した・・・。
しかし、それも過去の事、私はそれに見合う、いや、それ以上のものを手に入れたのだから・・・。
私も皆もそれで良いと言う、これで・・・全てが救われたのだから・・・。

そして、私達は今も共に当ての無い旅をしていた。
もしかしたら、ずっとこの旅は続くのかもしれない・・・。
でも、それでもいい・・・この6人だったらきっと、ずっとやっていけるだろうから・・・。

ともかく、私の初めての冒険はこれにて終ることにしよう・・・。
次に私は行くのはいったい何処だろうか?期待と少しの不安を胸に私は再び旅立つ、
無二にして絶対の5人の仲間たちと共に・・・。

  
16 Feb Friday

ヴァニラ・クレセート


FIN

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